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VOL.02

「テレワーク(在宅勤務、サテライトオフィスなど)」は生産性の向上につながるか?

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社会で話題のテーマを設定し、生活者ライターの皆さんに意見を伺う「CONECTIVITY」。

第二回のテーマは
「テレワーク(在宅勤務、サテライトオフィスなど)は生産性の向上につながるか?」
です。

総務省と経済産業省が中心となってテレワーク・デイが実施された2017年7月24日、約900社6万人のオフィスワーカーが日頃通っているオフィスへ出勤せず、自宅やサテライトオフィスで勤務しました。
多くの体験者が通勤の苦労からの解放や、作業の快適さを体感し、継続したテレワーク制度を希望したそうです。
総務省の公表によると、テレワークを導入した企業は、導入していない企業より1.6倍も生産性が高いとのこと。
(2018年は7月23~27日に「テレワーク・デイズ」として実施される予定です。)

そこで株式会社ウィルゲートの「サグーワークス」に登録する生活者ライター100人に聴いてみました。
質問は2つ。

  • テレワークは生産性の向上につながると思いますか?(Y/N)
  • その理由はなんですか?
    またどのような人・仕事内容に効果的だと考えますか?(500字以内)

回答内容を見ていきましょう。

83%の人が「テレワークは生産性向上につながる」

実に9割以上の生活者ライターが、テレワークは生産性の向上につながると答えました。
40代以上には「いいえ」と答えた人が一人もいませんでした。
まずは「はい」と答えた肯定派の意見を見てみましょう。

肯定派個人の生産性向上や会社の人材確保につながる

多かったのは「通勤時間を有効に使える」「通勤や人間関係のストレスが軽減される」「自分に合った集中できる環境を自分で整備できる」「働きたくても働けなかった人材を活かせる」「生まれた時間で家族との交流機会や消費活動が増える」といった意見でした。

  • テレワークは労働時間の管理が難しいので、時間よりも成果に重点を置いた評価がされやすくなるのではないでしょうか
    そうであれば、働く時間を短縮するための工夫をするモチベーションが上がり、時間当たりの生産性も向上していくと思います(20代女性)
  • 家族と過ごす時間やプライベートの時間も確保され、やる気の向上などにも繋がる点が評価できる(30代女性)
  • テレワークにすることで仕事の評価が、数字で具体的に表せる定量評価になる(30代女性)
  • このような働き方が広まれば「隠れた労働力」をもっと活かせるはず(30代女性)
  • チームで一緒に働いているスタッフも数人ほどテレワークを導入していますが、彼らとはEmailや電話等で必要に応じて連絡を取ることができるため、業務への支障は全く感じていません。私自身は、在宅勤務を導入したことで仕事の効率化をより強く意識するようになり、無駄を見直した結果、他の日の残業時間が減りました(30代女性)
  • 企業は本社オフィスのスペースを拡大することなく、社員を増員することができる
    在宅勤務の場合、業務の成果を目に見える形で報告する必要性が求められるため、仕事の効率化が期待できる(40代女性)

「主婦」「子育て中」「介護中」「障害者」に効果的。 キーポイントは「自分のリズム、ペース、スタイルで集中できること」

「どんな人に効果的だと思う?」という質問には以下のような答えがありました。

  • 主婦・育児中の人
  • 育児休暇をとった女性が会社にスムーズに復帰するため
  • 育児休暇を取りたいけど取りにくいと考えている男性(30代女性)
  • 持病があってなかなか働き口が見つからなかった人
  • 通勤が困難な障がい者
  • 介護のために休業するという社員
  • 退職後の高齢者
  • 勉強と仕事の両立に悩む大学生
  • 地方や海外などに住んでいて、通勤できる範囲での仕事探しが難しい人
  • エンジニア系、デザイン系の仕事(20代男性)
  • パソコンを使用する業務ならテレワークが可能(20代男性)
  • 外回りの多い営業の人であれば毎回事務所に戻るのは時間的にも非効率であるし、営業先が事務所と離れていれば往復するだけでも体力を使うことになる(30代女性)
  • 今はマレーシアに住んでいますが、その前はイギリスに住んでいました。イギリスに住んでいた時も、日本人のお母さんたちは外で働きたくても働けない方ばかりでした。しかも彼女たちは日本の大学もしくはイギリスの大学を卒業していたり、修士や博士まで修了しているような方々ばかりでした。このような優秀な方がただの専業主婦で終わってしまうのは、日本社会にとっても非常にもったいない(30代女性)
  • 人とコミュニケーションを行うのが苦手な人に向いている(20代女性)
  • 外よりも家や自分の好きな場所があり、そこで仕事をすればモチベーションが上がるといった場所がある人

「どのように効果的か?」という点については、以下のような答えがありました。

  • 自分のペースで出来る
  • じぶんのペースに合わせて仕事をすることができる
  • 職場に行くまでの交通にかかる時間を作業にあてることも可能(20代女性)
  • 通勤コストが減少する(20代女性)
  • 交通費もかからず通勤の疲れなどもなく企業と就業者双方にとってメリットが大きい(20代女性)
  • 田舎育ちの私が1日の中で最もストレスを感じた時間は、知らない人に押しつぶされながら電車に揺られる朝の時間でした(20代女性)
  • 今まで育ててきた人材を放出する必要がなくなる(20代女性)
  • 何も知らない新人に教えながら業務を進めるよりも、例え短時間でも業務内容を熟知している人が行った方が効率よくこなすことができ、結果的に生産性も向上する(30代女性)
  • 会議はチャットやウェブのテレビ電話で代用できる(20代女性)
  • 作業効率は格段に上がりました。その理由として、自分自身で環境を整えられることが大きかったです(20代女性)
  • 自分の仕事に対するモチベーションが高いとき(20代女性)
  • 働く人の自由度と創造性が上がること、多様な働き方が広がっていくこともメリットだと思います。災害時などにも、従来の画一した働き方より融通がきくテレワークは有効(50代女性)
  • 大規模な災害が発生したときなどは、一定の割合の社員が自宅にいるというのは被災リスクを回避するのに有効(50代女性)
  • 多くの業界では取引先や社内の上司、同僚からの仕事に関する意思決定の返事待ちの状況も多くあり、その待ち時間に職場で決定まで待機する場合もあります。在宅勤務はそんな待ち時間の有効活用には最適(50代男性)

否定派チームメンバー間の断絶や過重労働につながる!?

少数派だった「テレワークは生産性向上につながらない」と考える人たちの中で多かったのは、「コミュニケーション不全」「管理が行き届かないことでの働き過ぎに対する懐疑・不安」でした。

  • 職場のチーム内のコミュニケーションが取りづらくなる(20代男性)
  • チャットやビデオ通話を行ったとしても、直接対面型のコミュニケーションには絶対に劣ります(20代男性)
  • プライベートと仕事の棲み分けが難しくなる(20代男性)
  • 明確な終業時間が無くなってしまうという点に少し不安を感じます。携帯電話の普及でただでさえご飯の最中であっても仕事の電話がきたら無視する わけにはいかない世の中になってきています。それがテレワークを通じて24時間休みなく仕事をしなければならないというブラック化につながらなければ いいなと感じています(30代女性)
  • 企業のブラック化が進み人材が安く買いたたかれるのではないか。それは一見生産性の向上にも見えますが、働く側から考えるとマイナス要因(20代男性)
  • 逆に、仕事を頑張りすぎてしまう人が24時間自宅で仕事に追われるなどのケースも考えられるので同じ給料なのに仕事差が広がってしまう 不公平感が出てきてしまう気がしてなりません(20代男性)
  • いつもと違う環境のため新しいアイデアが浮かんだり違う視点の物の見方ができたりする等、業務がいつもよりはかどるというメリットもありますが、 それはたまにそういう場を設けるから出てくるメリット どうしても、サテライトオフィスで仕事をしたいのなら、全員が通常通り出社した後にプロジェクトチームもしくは関係のある部署のみんなで サテライトオフィスに出向けば良い(30代女性)
  • ただ、そういった仕事内容がどこまであるかというのは疑問ではあります。今は個人情報などにも敏感になっていますし、そういったもののない単純な データ打ち込みやテープ起こしなどはかなり外注に回されている気がする(30代女性)
  • 仕事ぶりがわからない。テレワークの場合だと成果はわかりやすいが、熱心に働いていたかどうかが判断できないため、それを確認するため管理ツールを導入することになり、結果として管理職の仕事を増やしかねない。テレワーク用の評価制度を会社側がつくっておかないと生産性は上がらない(30代男性)

今後の課題

肯定派の中にも、事務やIT・企画・デザイン系などパソコンを利用する職種に適用しやすい一方で、適用しづらい職種もあって”不公平”感が出てくるのでは?と心配する声もありました。

  • 製造業のように作業に特殊な機械や道具が必要な場合、そのような物品を個人単位に用意することは経費上困難です。つまり、会社が保有する特有の物品を使用しなければならない仕事では効果は出にくい(30代女性)

また、同じ視点に立ちながらも、メリット、デメリットのどちらで捉えるかによって評価は分かれています。
例えば、人間関係のストレスが軽減されたり、社員同士の無駄話が無くなることは利点ですが、コミュニケーションそのものが減ることには危機感を覚える、といった意見も見受けられました。
環境面でも、自分で集中できる仕事の体制を整えられる一方で、誘惑も多い場合はだらけてしまう恐れがある、といった心配も見られます。
「仕事への取り組み方がより主体的になると考えられるから賛成(40代女性)」といった前向きな人は、様々な工夫をして生産性を高めていくのだろうと思います。

在宅勤務を含むテレワークを「未来型の働き方」と捉える視点もあり、「テクノロジーの導入」や「セキュリティ対策」、また「運用ルールの整備」といったインフラ環境の課題も解決していく必要がありそうです。

  • すでに近い将来として予想されるAIを中心とした市場において、現場に人がいなくても生産性を高められる新しい働き方が求められているのも未来の姿だと思う(30代女性)
  • 今では買い物の多くも、ネット上で画像から選んで、カード番号登録で決済し、宅配で手元に届きます。実物を実際に手に取り試すということはできませんが、VRの利用などで試す感覚を体感することはできつつあります。ならば、働き方も出勤して現場で会議して作業していたことが、自宅でネットを利用して会議して作業をするスタイルになっていくことが自然なことのように感じます(40代女性)
  • ネット上のセキュリティやスタッフの精神的なフォローを重点的に行わないと問題が生じるおそれがある(40代男性)
  • まずは勤続年数の長い、比較的仕事の経験値の高い役職の人たちから導入していくことが良いのではないでしょうか(20代男性)

テレワークが働き方の一つとして定着・広がっていく中で、その本当の効果が明らかになってくるのだろうと思います。

●テレワーク・デイズのWebサイト:https://teleworkdays.jp/
●回答期間 2017年10月19日~10月30日
●回答者数 100名(株式会社ウィルゲート「サグーワークス」に登録している生活者ライター17万人に告知し、回答いただいた先着100名)
●回答した生活者ライターのプロフィール
※本文中、生活者ライターによる記述内容(カッコ内)は、誤字脱字以外できるだけそのまま引用しています。
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