IT導入関与者調査

Vol.02大学のICT活用状況調査

IT導入関与者調査

PBXやマイナンバー、メンタルヘルスへの対応大学のICT活用の動向を知る

調査結果トピックス

学生の「マイナンバー」を収集する(一部収集含む)との回答は47.3%。「マイナンバー運用に課題あり」とする大学が6割を超え、「セキュリティ強化の計画・関心あり」が38.5%、「ネットワークそのものの見直し計画・関心あり」も29.7%と今後のシステム更改が想定される。「ストレスチェック」を職員のみならず学生にも実施・計画・関心ありとするのは18.2%でこれからの検討事項といえる。一方、学生の「安否確認システム・サービス」は7割が実施済みで浸透してきている。今後のICT活用でもっとも関心・取組意向の高いテーマは「E-Learning」であった。

2016年1月から制度開始となる「マイナンバー」は大学にとって、職員ばかりでなく学生も対象となる場合が多く想定されます。しかしながら、調査時点で学生のマイナンバー収集を想定しているのは半数にとどまるのに対して、マイナンバー運用への課題が6割以上と、今後のセキュリティ対応に向けてシステム・サービスの検証、更改が始まりそうです。同時に、ICTを活用した大学の機能・サービス向上への取組はどのようなものか、全国の国公立・私立大学におけるIT導入関与者を対象に電話調査を実施しました。

調査結果の詳細

PBX導入状況と満足度
PBX導入時期と導入台数

PBXを導入して3年未満の大学は1割程度で、2009年以前に導入したものを使用している大学が41.9%を占める。電話機は、150~300台未満を使用している大学が27.9%と多く、300台以上の規模で使用している大学は34.9%を占める

満足度

現在の電話設備システムには6割が満足、3割が普通で、大変不満と言う意見は見られなかったが、12.8%はやや不満としており、古い設備である点やIPに関連する点が挙げられている。

【不満内容(ヒアリングからの抜粋)】
  • 古い。老朽化している (3件)
  • PHSの具合があまり良くない
  • 生産終了した設備のため、故障すると修理が出来ずに困る
  • CiscoのIP電話との連携が上手くいっていない
  • 外線は全て事務集中して受けている。(研究の妨げを考慮して)人手が取られすぎるので、直通対応したいが、そうなると更新コストがかかる
  • 校舎の通信方式が異なるためすぐにIPを導入できない
  • 保守サポートがあまり良くない
  • クレームが多い
「マイナンバー」収集と課題・懸念事項
学生のマイナンバー収集予定

学生のマイナンバーについては、収集する(一部収集含む)予定が47.3%と半数近いが、収集しないも22.0%、検討中・未定などが30.8%と分かれている。今回の問いで初めて学生に給与を支払うことがあることに気づき、対応を考えていくというケースも見られた。

マイナンバー運用の課題・懸念事項

「マイナンバーを安全に運用するには課題がある」とした大学が62.6%。不明が多いのは、マイナンバーが人事部主管であり、IT部門とはまだ連携が取れていない状況があるため。 具体的な懸念事項を選択肢を挙げて尋ねたところ「収集した後の特定個人情報の取り扱い・管理」が48.4%と最も高く、半数近い。また、安全な収集方法や職員向けの教育・研修、セキュリティについても3割以上の大学で懸念とされている。

ネットワークの今後の計画
ネットワークセキュリティ強化の計画

マイナンバー対応のために、新規にネットワークのセキュリティ強化の計画や関心を持つ大学は、38.5%。

【セキュリティ強化計画の内容(ヒアリングからの抜粋)】
  • アルバイトのシステムが別に稼働しているため、セキュリティ強化を考える必要がある
  • IDS機能を付けたNWの導入を検討中
  • PCのセキュリティ、部屋や人などを変える予定である
  • アウトソーシング先からの授受のため専用線を引くことを検討している
  • サーバをクラウド化している
  • マイナンバーで直接課題があるわけではないが、セキュリティ全般は常に意識している
  • マイナンバー方針が決まらないため全く未定
  • 回収方法の決定より、方向性が決まった段階で必要があれば、セキュリティ強化を考えたい
  • 学生のマイナンバー収集方法としてWEBからの入力の可能性もあり、セキュリティ強化も検討する必要性があるかもしれない
  • 管理パッケージを予定しているが、それまでの保管には自動で暗号化できる仕組みを盛り込んだ専用のファイルを設ける。大規模なものではないが、この部分にはセキュリティを十分担保したい
  • 業者選定が決まってから考える
  • 国の安全管理措置に基づいたサーバの入れ替えなどを対応中
  • 人事システムで管理する予定であり、人事システムのベンダの強化を検討中
ネットワークセキュリティ強化の計画

マイナンバー対応のために、ネットワークそのものを見直しする計画や関心を持つ大学は、29.7%と3割近い。

ICTを活用した取組
学生に対するストレスチェック実施の予定

2015年12月以降、全事業所(従業員50名以上)でストレスチェックが義務化されるが、大学の教職員のみならず学生に対してストレスチェックを行うことの実施済・計画・関心は18.2%あったが、実施しない(26.0%)が上回る結果となった。

学生の安否確認システム・サービス

7割を越える大学で実施しているが、その方法は様々でSNSやメール送信によるものの他、ポータルや外部サービスのシステムを導入しているケースも見られる。メールによる場合は、学生が頻繁にメールアドレスを変更するため、機能するかどうかを疑問視する声もある。

【学生の安否確認システム・サービスについて(ヒアリングからの抜粋)】
  • Googleのアプリケーションで災害用のアプリを作成した
  • Gメールを使用して送受信する安否確認の仕組み
  • PKGソフトを利用している
  • SNSを使ってメール配信する
  • 安否確認のシステムを構築している
  • 安否確認メールを送り、学生からの安否返信を受け取る
  • 外部サービスを利用し、いくつかの条件に該当するとメールが配信され、返信を受けるシステムがある
  • 外部委託先の連絡網を利用
  • 各自可能な手段を使って連絡するよう呼びかけている
  • 学校法人全体で学生の安否確認のサービスを利用する予定である
  • 学生にメール配信し、メールチェックすれば、既読となって管理者の方に安否確認ができるというしくみのサービスである。
  • 学生に向けてメールが配信され、入力してもらうシステムを導入
  • 学生証にICを入れて全て配布して、学内における安否確認ができるようにしたい
  • 学生用のポータルシステム
  • 教務用のシステムを安否確認にも使うように考えている
  • 災害発生時に、学生に対して一斉に安否確認のためのメールを配信する。
  • 災害用のアプリケーションを利用している
  • 東日本大震災の際に学生とメールで送受信したことが功を奏したため、それをより強固にするため現状は学生ポータルの仕組みを取り入れた
  • 某企業のクラウドを利用
  • 防災用にメール配信のシステムを導入している
ICT活用テーマへの関心

5つのテーマを例示しながら、大学におけるICT活用テーマへの関心・取組意向を尋ねたところ、最も高かったのが「E-Learningの活用」(37.7%)であった。次いで、クラウド導入、モバイル世代型教育支援プラットフォームの実現の順。

<日本経済社「IT導入関与者電話調査シリーズ」vol.2調査概要>
◆調査期間:2015年7月21日(火)~ 8月11日(火)
◆調査方法:電話調査
◆調査対象:全国の大学(短期大学含む)におけるIT導入関与者
◆有効回収数:190件 ※1~3のテーマ毎に回答母数は異なる
◆調査項目:
 1.PBXについて
  PBX導入時期と導入台数
  電話設備システムの満足度
  IP電話導入状況と今後の電話設備導入・更新意向
  リアルタイム通信サービス導入状況と導入(予定)サービスv  2.マイナンバー制度対応
  学生の『マイナンバー』収集予定
  『マイナンバー』収集方法
  『マイナンバー』運用の課題・懸念事項
  ネットワークセキュリティ強化の計画
  ネットワーク見直しの計画
  インターネットとイントラネットの接続分離状況
  IEポリシー変更の影響
 3.メンタルヘルス・その他ICT活用
  ストレスチェック義務化について
  学生の安否確認システム・サービスについて
  大学におけるICT活用テーマへの関心・取組意向
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